持久力を必要とする現場のためのスポーツ科学とテクノロジー
2019/06/17
インターバル走トレーニングを科学的に行う
”全力”ダッシュや全員一律のタイム設定から個人別の相対的負荷設定へ
これまでのサッカーやラグビーやバスケットボールやハンドボール等々のフィールドスポーツにおける典型的なインターバル走トレーニングは、全員に対して”全力で”走れというだけだったり、全員一律の同じ距離を同じタイムで走らせるというものでした。
もともと足の速い選手や遅い選手がいるにもかかわらず、こうした理不尽なことが長い間繰り返されてきました。
しかしこれは、ウェイトトレーニングで考えるとあり得ない話です。全員に対して最大挙上質量(と思われる)重さを何回も担がせたり、全員一律に何キロという重さを担いで同じ回数繰り返す、などということはあり得ません。
他の多くの体力トレーニングが本来そうであるように、科学的なトレーニングは、個人ごとの最大能力を測定しそれに対する相対的な負荷を掛けてトレーニングをモニタリングしながら行って初めて無駄なく最大限に効果を上げることが可能です。
インターバル走トレーニングでこれを行うためには、研究室でトレッドミルを用いて漸進的に負荷(ランニング速度)を上げ、最大酸素摂取量や乳酸測定を行って有酸素性・無酸素性最大スピードを測定する必要があり、多人数のフィールドスポーツのチームでは現実的に実施することが不可能でした。また測定できたとしてもその相対値で個別にトレーニングすることは、個人ならスピード管理が可能でも、大人数のチームスポーツではほぼ不可能でした。
今回新たに紹介したいのは、フィールドやコートでこの有酸素性・無酸素性最大スピードの科学的測定を正確に効率よく行い、個人別の適切な相対的負荷を設定し、トレーニングにおけるランニングスピードを効率よく管理することが可能という、スポーツ科学大国フランス生まれの最新システムです。
トレーニングの原理と仕組みをいったん理解すると、なぜこんなシステムが今までなかったのかと不思議なくらいです。
いったんこのシステムを用いてトレーニングを行ったコーチは、それまでの持久力トレーニングやインターバル走トレーニングがいかに間違っていたかと悔やんでおられます。
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